間欠運転のパルスエア + 固定ノズル
バルブの開閉による
間欠噴射
バルブでエアの供給をON/OFFし、固定したノズルから間欠的に噴射します。噴射範囲は、使用するノズルの形状によって決まります。
- 省エアの考え方
- 噴射を停止する時間を設けることで、エア使用量を抑えます。
エアブローの省エネ・水切り・除塵
メカスイングやラインブラスターなど、ガリューのエアノズルは噴射反力を利用して首振り・回転します。
エアブローの省エネ、水切り・除塵・洗浄への用途を、固定ノズルとの比較試験から紹介します。
01 動作原理
間欠式はバルブの開閉、ガリューの製品はノズルの首振り・回転によって、対象物にエアを繰り返し当てます。
間欠運転のパルスエア + 固定ノズル
バルブでエアの供給をON/OFFし、固定したノズルから間欠的に噴射します。噴射範囲は、使用するノズルの形状によって決まります。
ガリューの首振り・回転ノズル
エアを連続して噴射しながらノズルが動き、吹き付ける位置が移動します。噴流が同じ場所を通過するたびに、対象物に力が加わります。
| 比較する点 | 間欠パルス + 固定ノズル | ガリューの首振り・回転式 |
|---|---|---|
| パルスの発生方法 | バルブでエアを出す・止める | 噴流が対象の同じ場所を繰り返し通過する |
| 処理する範囲 | 使用するノズルの噴射範囲 | 首振り・回転によって噴流が移動する範囲 |
| 調整する条件 | ON/OFF時間、ノズル、圧力、配管など | ノズルの型式、圧力、距離、取付位置など |
| 選定時の確認事項 | 停止時間を含めた処理時間と仕上がり | 必要な処理範囲を確保するための流量・本数 |
当社の「パルス」は、ノズルの動きによって対象物にエアが周期的に当たることを指します。エアの供給を周期的に止める方式ではありません。
間欠式にも、電気制御を使わずエアの供給だけで作動する製品があります。方式の選定には、同じ仕上がりを得るための処理時間と総エア使用量の比較が必要です。
参考:ガリュー FAQ「ロータリーパルスエアーとは」 ↗首振り式と回転式
A / 首振り式

メカスイングは、ノズルの首振りによって幅方向にエアを吹き付けます。複数の固定ノズルを1個に置き換えられる場合は、本数とエア使用量を削減できます。
B / 回転式

チューブの回転に伴って噴射位置が移動し、輪状の範囲に繰り返し吹き付けます。エアブローや、液体を併用する洗浄に用いる方式です。
02 固定ノズルとの比較試験
首振り式ではエア使用量と吹き付け幅、回転式では感圧紙の発色と洗浄面積を比較しました。
掲載した数値・画像は、各報告書の試験条件によるものです。間欠運転のパルスエアとの直接比較は行っていません。
A 首振り式 / メカスイング
ノズル各1個の流量比較
メカスイングMS-70と比較用の固定式幅広ノズルの流量を、同じ設定圧力で測定しました。
比較対象:比較用の固定式幅広ノズル / メカスイングMS-70
1分間あたりのエア使用量
メカスイングの流量は、比較用の固定式幅広ノズルの約28%でした。複数個を1個に置き換えた場合の流量は、上のボタンで確認できます。
削減率は報告書記載の比較用の固定式幅広ノズルとの比較値です。置き換えの可否は、実際の工程で仕上がりを確認したうえで判断してください。
出典:メカスイングノズル省エネ効果報告書 p.7・11 ↗グリスを塗った面にエアを吹き付け、跡の幅を測定しました。試験写真と幅の測定結果を以下に示します。
幅を測定した条件:設定圧力0.4 MPa / 距離50 mm / 吹き付け5秒




写真:省エネ効果報告書 p.8。上の写真の撮影時点のブロー時間は明記されていません。62 mm・200 mmは同報告書 p.10の別途示された測定結果です。グリス上のエア痕の幅であり、水切り可能幅の保証値ではありません。
B 回転式 / 固定型との比較
固定型と回転型の測定画像から、それぞれ6 mm × 6 mmの範囲を同じ大きさで表示しています。
比較対象:固定ノズル(連続噴射) / 回転ノズル
赤:2 MPa感圧紙は、力がかかると発色する測定用の紙です。この色分けは、報告書に掲載された圧力換算値に対応しています。
ノズルを固定して連続噴射

赤・黄の部分が点状に分布しています。
ノズルを回転させて連続噴射

赤・黄の部分が筋状につながっています。
研究報告の考察
回転型では、筋状の発色が広く見られます。報告書では、噴流の圧力に加え、表面に沿って働く力(せん断力)による発色と考察しています。

回転型は輪状に発色した部分、固定型は噴流が集中する部分を拡大しています。回転型の画像は、円の内側を含む全範囲の分布を示したものではありません。
出典:2005年度研究報告書 p.41(PDF43ページ)図4-1-9 ›圧力マップには感圧紙の仕様範囲を超える換算値を含みます。せん断力による発色の影響もあるため、色の違いを噴射圧力や洗浄力の倍率には換算できません。
B / 回転式の洗浄試験
大学との研究では、ノズルを固定した場合と回転させた場合で、汚れを除去できた面積を比較しています。
比較対象:固定したノズル / 回転させたノズル
写真の黒い部分が、汚れを除去した範囲です
65 mm × 65 mm
65 mm × 65 mm出典:2007年「ノズル噴流の洗浄特性」p.11。元資料の写真をそのまま掲載しています。濃く見える部分が、表面の金属石鹸を除去した領域です。
汚れを除去できた面積
汚れを落とせた面積
15 → 486 mm²
汚れを落とせた面積
13 → 118 mm²
倍率は、各試験で汚れを除去できた面積の比です。洗浄力の倍率ではありません。
約30倍・約10倍は、各試験で除去できた面積の比率です。洗浄力の倍率ではありません。局所的な清浄度は固定式と同等、または固定式が優れた条件もあります。
2005年度の試験では、回転する噴流が測定点を通過する際に、約60 Hzの周期的な圧力変動を確認しています。この値は、当時の供試装置による測定結果です。
2007年の試験では、エア単独よりも液滴を混ぜた噴流の方が高い洗浄効果を示しました。水を使用できる工程では、ミスト洗浄も検討できます。
約30倍はサンドペーパー表面の金属石鹸除去、約10倍は布に付着した墨液の除去の試験結果です。局所的な洗浄度は、固定式と大差がない条件や、固定式が高い条件もありました。
旋回噴流の研究は2005~2007年当時の装置によるものです。約60 Hzは2005年度の供試装置SPT-5Tで確認された値であり、現行のラインブラスターやショックガンなどの共通仕様ではありません。
ノズル噴流の洗浄特性(2007年)p.11・14・15 ↗高速回転フレキシブルノズルによる洗浄に関する報告書 p.43・62 ↗03 用途別製品
水切り・除塵・穴の内部清掃など、用途に応じた製品を取り揃えています。仕様や使用条件は、各製品ページをご確認ください。
広い面の水切り・除塵

左右への首振りで広い範囲にエアを吹き付けるノズルです。水切り・除塵工程でのノズル本数やエア使用量の削減に使用します。
製品仕様を見る ↗設備に組み込むエアブロー

回転チューブを備えた小型・軽量のノズルです。生産設備に取り付けて、除塵や水切りに使用します。
製品仕様を見る ↗手作業での切粉・粉じん除去

加工品や治具に付着した切粉・粉じんを除去する手持ち式のエアガンです。対象物に合わせて向きや距離を調整できます。
製品仕様を見る ↗タップ穴・止まり穴の清掃

細径ノズルを穴に挿入し、回転噴射で切粉・切削液を排出します。タップ穴や止まり穴の清掃に使用します。
製品仕様を見る ↗研究で得られた性能倍率を、上記すべての現行製品に適用するものではありません。タップ穴洗浄ノズルの標準品はエアー専用です。
製品選定について
必要な吹き付け幅と仕上がりを確保できれば、置き換えを検討できます。使用圧力、ノズルと対象物の距離、搬送速度、処理時間を確認し、実機で水切り・除塵の状態を比較してください。
メカスイングと幅広ノズルのエア使用量・吹き付け幅の比較報告書に記載された比較用の固定式幅広ノズルと、メカスイングMS-70の比較値です。1個同士の流量比較では約72%削減となりました。ほかのノズルや間欠パルスとの比較値ではなく、実際の削減量は本数と運転時間によって変わります。
設定圧力・本数別のエア使用量方式だけでは決まりません。間欠式は噴射を止める時間を設け、回転式は噴射位置を移動させて処理範囲を広げます。同じ対象物で必要な仕上がりを得るための処理時間と、総エア使用量を比較して判断します。
間欠パルスと首振り・回転ノズルの動作原理04 デモ機・製品相談
導入前の評価用にデモ機を貸し出しています。対象物、汚れの種類、使用圧力、現在のノズルなどをお知らせください。
比較試験では、次の項目をご確認ください。
必要な水切り・除塵・洗浄の状態が得られるか。
所定の仕上がりまでに要する時間。
ノズル本数と運転時間を含めた、作業全体のエア使用量。